そして僕はまた、君に出会える時を待つ

そして、数時間後。

僕らは……ホテルのベッドで2人、並んで横になっていた。



ちょっと展開が早すぎるだろう、と思わないわけではなかったけれど……

所詮は、僕も男。


試してみよう、という彼女の誘いに、ためらいつつも乗っかってしまった。


あ、乗っかるって、そういう意味じゃないんだけど。


まあ、そういう意味でも乗ってしまった。



彼女は僕の貧弱な想像の中よりも、ずっとずっとステキで……僕は最高に幸せな男になれたし、とても素晴らしい時間を過ごせた。



落ち着いてはきたものの、まだ少し弾んでしまっている呼吸を整えつつ、こちらに向けられた白い背中のラインを手のひらで辿っていく。

少し汗ばんだ彼女の肌に触れると、幸せな時間の感触が生々しく蘇って、どうしても、口元がゆるむ。
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