そして僕はまた、君に出会える時を待つ
・蜜月の終わりと始まり
好きな人と付き合うと、僕でも、こんな風になるんだな……
そんな風にガラにもなく、しみじみと実感してしまうくらい、僕らの付き合いは偏りなくスムーズに深まっていった。
今まで付き合ってきた女の子達には悪いけど、始めの頃はほとんど僕が、さまざまな口実を作って彼女を誘った。
最初は、食事などのデートから。
もちろん、その後に抱き合うこともあったけど、それが毎回というわけでもなく。
ただ彼女と会って、話をするだけでも、僕は充分に幸せな気分になれた。
最初は、食事などのデートから。
会話の中に出て来た場所に行こうかということになって休日に出かけたこともあったし、彼女の部屋にお邪魔した夜もある。
今までがウソのように、僕は恥ずかしげもなく、会いたい、と繰り返し。
好きです、と飽きることなく彼女に伝え続けた。
そんな僕に彼女は困ったように笑い、恥ずかしそうに見つめ返す。