そして僕はまた、君に出会える時を待つ

素敵だった思い出がくすんでいく……そんな気分。


一気に落ちていくテンションに、ふう、と大きく息を吐き、指先を眉間に当ててもみほぐす。

ツボとかよくわからないけど、今は何か、自分を落ち着けるような行動が必要だ。


……これで落ち着ける気がしないけど、他にやれることが思いつかないので、一応。


「この……３ヶ月くらい、かな。加奈子さんといられて、僕はとても幸せだった」

バカな僕にはわからないだけかもしれないけれど、僕らはとてもうまくやれていたと思う。

だけど恋愛は、どちらかが終わりだと思ったら終わりだし、そこにとりすがって続けても、何もいいことなんかないんだ。

ごく少ない恋愛経験の全てがそんな終わりを迎えた僕だから、それがよくわかる。


まあ、すがったことはないんだけど……今まではそうだったけど。


加奈子さんとの日々を思い出せば出すほど、すがりたくてたまらない気持ちがこみ上げる。