そして僕はまた、君に出会える時を待つ
本日、最初のショックな発言に勝るとも劣らない衝撃に、僕の脳が完全に思考が停止した。
落ちたり上がったり……
ジェットコースター顔負けの状況変化に、胃がひっくり返りそうだ。
「えっと…………そうなると、何か問題あります?」
そう問い返したのは、当然だと思う。
僕が彼女を好きで、彼女も僕を好きになるのに、何も問題はないはずだ。
「……あるわ……大アリよ」
ようやく聞こえるくらいの小さな声でぽつりとつぶやき、加奈子さんが顔を覆っていた手をほどく。
意気消沈した様子の彼女に、僕は少し語気を弱めた。
「……僕らは大人だし、どちらも独身ですよね?」
「…………そうね」
「それじゃあ、何も問題なんてないですよね?」
「…………ふふ」
加奈子さんは涙に濡れた目を僕に向け、力なく笑った。
「雄太くん、あなた……まだ25よね?」
「そうですけど……?」
「……私は来月、38になるの」