そして僕はまた、君に出会える時を待つ
「僕が加奈子さんの年齢に追いつく日は、来ないのかもしれませんけど」
息を詰めて、僕を見つめる加奈子さんに笑いかけて、キュッと指先に力を入れる。
「あなたが、うん、と言ってくれるのなら……僕は…………加奈子さん、あなたと結婚したい」
最後の言葉を耳にした加奈子さんが、びくり、と肩を揺らす。
「僕じゃ、ダメですか?」
僕と繋がっていない方の手で顔を覆って、泣き出す加奈子さん。
なんとなく、答えはわかったけれど、念のために確認した。
「やっぱり……もっと年上の、大人の男の方がいい?」
しゃくりあげながら、何度も頭を振って否定してくれる加奈子さんが愛しくて。
僕は腰を浮かせて、空いていたもう片方の手で彼女の髪を撫でた。
「それじゃあ、結婚しましょう、僕達」
もう、頷くだけしかできない加奈子さんに苦笑しながら。
僕はとても満ち足りた気持ちで、今後のやることリストを頭の中で作成し始めた。