闇夜に瞬く星(ひかり)
「あの日、水瀬さんがここに来なかったら
僕は今頃どうなってたんでしょうか。」
すっかり吃音も治った冬夜は
真っ直ぐに私の目を見つめて問う。
「さぁ、どうかなぁ~。
冬夜が自分自身で変わろうとする
きっかけがどこかで出来たかもしれないし、
今もいじめ続けられたままだったかもしれないし、
もしかしたらこの世にいなかったかもしれない。」
仮説は考え出せばキリが無い。
でも
「冬夜は今、生きてる。
ちゃんと生きて、私と目線を合わせて
会話をしてる。
笑うことが出来てる。
それが全てだよ。」
そう、冬夜は変わった。
だから
「これからはもっと欲張っていいんだよ。」