男装獣師と妖獣ノエル 2~このたび第三騎士団の専属獣師になりました~
「宝石がそんな扱いをされるなんて、なんだか変な時代だね……」
『人間が定める価値ってのは、その時々の文化で変わる傾向にあるからな。当時は黄金や銀に次いで貴重だった鉄も、今の時代じゃ、普通に生活用品として出回ってる』
そういうわけで、とノエルは脱線した話を戻すように、こう述べた。
『あの遺跡にあるのが、俺の予想しているような術具だとしたら、この時代まで魔力反応が続いているとなると、王族クラスが持つ最高級の宝石である可能性もあるってこった』
あっさりとそう口にした彼が『面白いよなぁ』と笑うそばで、ラビは「お城が買えるくらいの宝石かぁ……」と想像もつかない宝石を思い浮かべて、ちょっとばかり不安になった。
『人間が定める価値ってのは、その時々の文化で変わる傾向にあるからな。当時は黄金や銀に次いで貴重だった鉄も、今の時代じゃ、普通に生活用品として出回ってる』
そういうわけで、とノエルは脱線した話を戻すように、こう述べた。
『あの遺跡にあるのが、俺の予想しているような術具だとしたら、この時代まで魔力反応が続いているとなると、王族クラスが持つ最高級の宝石である可能性もあるってこった』
あっさりとそう口にした彼が『面白いよなぁ』と笑うそばで、ラビは「お城が買えるくらいの宝石かぁ……」と想像もつかない宝石を思い浮かべて、ちょっとばかり不安になった。