男装獣師と妖獣ノエル 2~このたび第三騎士団の専属獣師になりました~
「すみません、ラビ。僕が一人で行くとは言ったのですが……」
「副団長だけに迎えの手間をかけさせるわけにはいきません」
ユリシスが生真面目に言って、細い銀縁眼鏡を押し上げて説明を続けた。
「足の速い馬車を二台用意出来ました。ザイアース遺跡までは、休まずに行けば一日と少しで到着できますが、馬と我々の体力を考えて、その手前の町で一泊する予定です。遺跡があるのは、ケイラー地方に分布される密林地帯で、他に休憩所となるような村も周辺にはありません。大抵の人間はそこに立ち寄りますので、ついでに遺跡について他に情報がないかも探ります」
ユリシスの話によると、そこは人の出入りも多い比較的大きな町であるらしい。
そばで聞いていたノエルが『休憩を挟むのがいいだろうな。遺跡では何が起こるか分からねぇし』と欠伸をもらした。
一台目の馬車にラビとセドリックとユリシス、二台目にヴァンたちが乗車する事になったが、セドリックは速馬であることを少し気にした。
「副団長だけに迎えの手間をかけさせるわけにはいきません」
ユリシスが生真面目に言って、細い銀縁眼鏡を押し上げて説明を続けた。
「足の速い馬車を二台用意出来ました。ザイアース遺跡までは、休まずに行けば一日と少しで到着できますが、馬と我々の体力を考えて、その手前の町で一泊する予定です。遺跡があるのは、ケイラー地方に分布される密林地帯で、他に休憩所となるような村も周辺にはありません。大抵の人間はそこに立ち寄りますので、ついでに遺跡について他に情報がないかも探ります」
ユリシスの話によると、そこは人の出入りも多い比較的大きな町であるらしい。
そばで聞いていたノエルが『休憩を挟むのがいいだろうな。遺跡では何が起こるか分からねぇし』と欠伸をもらした。
一台目の馬車にラビとセドリックとユリシス、二台目にヴァンたちが乗車する事になったが、セドリックは速馬であることを少し気にした。