男装獣師と妖獣ノエル 2~このたび第三騎士団の専属獣師になりました~
「もう一発いくか」
ラビはあっさり容赦ない判断を下し、親切心で再び拳を固めた。ノエルは呆れて『さすがに可哀そうだから、やめておこうぜ』とそれとなく口を挟んだ。
『そんなに飲んだわけでもねぇみたいだし、ただ弱いってだけだろ』
「お酒が弱いなら、無理して飲まなければいいのに」
ヒューガノーズ伯爵や夫人が、食事をとる際にチビリとお酒を飲んでいたから、セドリックにもそういう貴族的な習慣はあるとは思う。恐らくは、本当に嗜み程度で、自分から進んでガバガバとは飲まないのだろう。
ヴァンも「普段はそんなに飲まない」と言っていたから、好んで飲酒をする事もないようだ。それなのに、調査任務に向かう道中の休憩所でのタイミングで、どうして弱いと分かっていながらビールを一気飲みなんてして、そのうえお代わりもやったのか分からない。
「というか、こういう時こそ、あの眼鏡の出番だと思うんだけど」
『そういや、さっさと部屋に戻ったんだっけか』
ラビはあっさり容赦ない判断を下し、親切心で再び拳を固めた。ノエルは呆れて『さすがに可哀そうだから、やめておこうぜ』とそれとなく口を挟んだ。
『そんなに飲んだわけでもねぇみたいだし、ただ弱いってだけだろ』
「お酒が弱いなら、無理して飲まなければいいのに」
ヒューガノーズ伯爵や夫人が、食事をとる際にチビリとお酒を飲んでいたから、セドリックにもそういう貴族的な習慣はあるとは思う。恐らくは、本当に嗜み程度で、自分から進んでガバガバとは飲まないのだろう。
ヴァンも「普段はそんなに飲まない」と言っていたから、好んで飲酒をする事もないようだ。それなのに、調査任務に向かう道中の休憩所でのタイミングで、どうして弱いと分かっていながらビールを一気飲みなんてして、そのうえお代わりもやったのか分からない。
「というか、こういう時こそ、あの眼鏡の出番だと思うんだけど」
『そういや、さっさと部屋に戻ったんだっけか』