【短編】地味男が同居したら溺甘オオカミになりました。
***
村城くんのことを早くも意識していることに気付きながらも、それが告白されたからなのか超好みの素顔を見てしまったからなのかが分からない。
真っ直ぐ好意を伝えてくれる彼にちゃんと考えて答えを出したいなと思いながら教室に入ると、仲の良い友達数人が雑誌を見ながら朝からきゃあきゃあ騒いでいた。
「おはよー。朝から騒いで、何見てるの?」
「あ、伊千佳。おはよう」
「おはよう、これ見て! 今急上昇のイケメンモデルの特集があったんだけど、みんなカッコイイんだよー!」
と、見ていた雑誌の表紙を見せてくれる。
でもすぐに引っ込めてぺらぺらとページをめくる友人。
「しかもこのYu-toって人! 伊千佳の好みドンピシャじゃない⁉」
「っ⁉」
そうして見せられたページに載っていた写真を見て、私は息を呑む。
だって、その顔って……。
***
昼休みに入ると同時に私は教室を出た。
どうしても早く確かめたいことがあったから。
友達には今日はちょっと用事があるから別で食べるねって断っておいて、お弁当もしっかり持っていく。
「あ、村城くん! 丁度良かった」
隣のクラスに向かうと、丁度教室を出てきた村城くんを見つける。
村城くんのことを早くも意識していることに気付きながらも、それが告白されたからなのか超好みの素顔を見てしまったからなのかが分からない。
真っ直ぐ好意を伝えてくれる彼にちゃんと考えて答えを出したいなと思いながら教室に入ると、仲の良い友達数人が雑誌を見ながら朝からきゃあきゃあ騒いでいた。
「おはよー。朝から騒いで、何見てるの?」
「あ、伊千佳。おはよう」
「おはよう、これ見て! 今急上昇のイケメンモデルの特集があったんだけど、みんなカッコイイんだよー!」
と、見ていた雑誌の表紙を見せてくれる。
でもすぐに引っ込めてぺらぺらとページをめくる友人。
「しかもこのYu-toって人! 伊千佳の好みドンピシャじゃない⁉」
「っ⁉」
そうして見せられたページに載っていた写真を見て、私は息を呑む。
だって、その顔って……。
***
昼休みに入ると同時に私は教室を出た。
どうしても早く確かめたいことがあったから。
友達には今日はちょっと用事があるから別で食べるねって断っておいて、お弁当もしっかり持っていく。
「あ、村城くん! 丁度良かった」
隣のクラスに向かうと、丁度教室を出てきた村城くんを見つける。