【短編】地味男が同居したら溺甘オオカミになりました。
「丁度土曜に撮影があるんだ。友達を連れてきてもいいって言われてたし、いいと思うよ」
「それなら……行ってみたい、かな」
滅多に見学できるものじゃないから興味がある。
「うん、じゃあ一緒に行こう。……良かった、これで少しはお世話になってるお礼になるかな?」
「お礼って……そんなの気にしなくていいのに」
村城くんは家が住めなくなって大変な状況なのに、そんなことまで気にするなんて……。
「食事まで用意してもらってるんだ、お礼をしたくもなるよ。あ、夕飯の支度は俺も手伝うから」
「本当に気にしなくていいのに……」
普段はお母さんが作ってるとはいえ、料理をすることは嫌いなわけじゃない。
食べてくれる人がいるなら作り甲斐もあるし。
だから本当に気にしないでって思っていたら、表情にでも出てしまってたんだろうか?
少し困ったように村城くんはクスリと笑った。
「ホント、伊千佳さんは世話好きだよね」
「そう、かな?」
自覚はなかったけれど、確かに突然同居することになった村城くんにも進んで食事を用意したりするのは世話焼きなのかもしれない。
それを苦に思っていないから、世話好きと言ってもいいのかも。
はー、私って世話好きだったんだ。
なんて自覚していると、村城くんがポツリとこぼした。
「それなら……行ってみたい、かな」
滅多に見学できるものじゃないから興味がある。
「うん、じゃあ一緒に行こう。……良かった、これで少しはお世話になってるお礼になるかな?」
「お礼って……そんなの気にしなくていいのに」
村城くんは家が住めなくなって大変な状況なのに、そんなことまで気にするなんて……。
「食事まで用意してもらってるんだ、お礼をしたくもなるよ。あ、夕飯の支度は俺も手伝うから」
「本当に気にしなくていいのに……」
普段はお母さんが作ってるとはいえ、料理をすることは嫌いなわけじゃない。
食べてくれる人がいるなら作り甲斐もあるし。
だから本当に気にしないでって思っていたら、表情にでも出てしまってたんだろうか?
少し困ったように村城くんはクスリと笑った。
「ホント、伊千佳さんは世話好きだよね」
「そう、かな?」
自覚はなかったけれど、確かに突然同居することになった村城くんにも進んで食事を用意したりするのは世話焼きなのかもしれない。
それを苦に思っていないから、世話好きと言ってもいいのかも。
はー、私って世話好きだったんだ。
なんて自覚していると、村城くんがポツリとこぼした。