【短編】地味男が同居したら溺甘オオカミになりました。
ドキドキの撮影
その後は、気まずいというより気恥ずかしくて……。
あまり会話は弾まないまでも、昼から感じていたモヤモヤはなくなっていた。
しかも、それからというもの。
「伊千佳さん……キス、していい?」
村城くんが一日一回はそんなことを言ってくるようになった。
「ダメって言ってもするんでしょう?」
「伊千佳さんが本気で嫌がるなら、しないよ?」
ウィッグも眼鏡も取って、私の好みど真ん中の顔でそんなことを言う。
しかも「好き」と「かわいい」を連呼して、優しく甘い眼差しで私を見てくる。
こんなの、拒めるわけがない。
「ずるいよ、村城くん……」
真っ赤な顔でそう言うと、村城くんはクスッと笑って私の頬を撫でるとそのまま顎をすくい上げた。
「好きな子を射止めるために、出来ることは全部しておきたいからね」
「っ!」
いつものように向けられる真っ直ぐな好意。
早まる鼓動は抑えることも出来なくて……。
「んっ……」
結局拒めない私は、また村城くんの唇を受け入れる。
チュッ、チュッ、とついばむようなバードキス。
3回目のキスから、彼はこんなキスをするようになった。
ゆっくり、私の反応を確かめるように。
あまり会話は弾まないまでも、昼から感じていたモヤモヤはなくなっていた。
しかも、それからというもの。
「伊千佳さん……キス、していい?」
村城くんが一日一回はそんなことを言ってくるようになった。
「ダメって言ってもするんでしょう?」
「伊千佳さんが本気で嫌がるなら、しないよ?」
ウィッグも眼鏡も取って、私の好みど真ん中の顔でそんなことを言う。
しかも「好き」と「かわいい」を連呼して、優しく甘い眼差しで私を見てくる。
こんなの、拒めるわけがない。
「ずるいよ、村城くん……」
真っ赤な顔でそう言うと、村城くんはクスッと笑って私の頬を撫でるとそのまま顎をすくい上げた。
「好きな子を射止めるために、出来ることは全部しておきたいからね」
「っ!」
いつものように向けられる真っ直ぐな好意。
早まる鼓動は抑えることも出来なくて……。
「んっ……」
結局拒めない私は、また村城くんの唇を受け入れる。
チュッ、チュッ、とついばむようなバードキス。
3回目のキスから、彼はこんなキスをするようになった。
ゆっくり、私の反応を確かめるように。