『ペットフード』
「雨哥…私…雨哥の作ったの見たかっただけなの。持って帰ったりしてない。今度、ブレスレットも返すから」と苺美が目を潤ませる。
「ブレスレットは…いい。返さなくていいから。他に鍵は?」
ブレスレットは苺美に押し渡そう。
私はいらない。私の作品じゃない。
私の作品じゃないモノを私のだと思って持っててよ。私はいらない。
「ごめん…。鍵はコレだけ」
テーブルの上の鍵を見る。
そうですか。
< 119 / 251 >

この作品をシェア

pagetop