『ペットフード』

雨哥はココアを作り始める。
苺美は今、ビールを飲んでいる。
冷たいビールを飲んでいる苺美に温かいココアを淹れる。
冷たいから温かい…熱いか。お腹壊すかな?
まぁ…そんな事、知らない。わざとだし。

「はい。どうぞ」
「いつも、オシャレだよね?」
ココアパウダーとマシュマロの入ったココア。甘いのが苦手な苺美へのトッピング。
どうぞ、召し上がれ。
「それで?教えて」とココアを飲み、苺美の答えを待つ。

苺美は残っていたビールを一気に体に流し入れ、空になった缶を手に立ち上がる。
「いいから」と缶を取り上げ、雨哥は苺美を座らせた。
いつも片付けなんかしないくせに。いいから、早く答えよ。
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