『ペットフード』
その3日後。
深夜にまた車の音がした。
またその様子を見てしまう。
何か、どこかで気になってしまっていた。
2:03
男達は気付かなかったが、小さめの荷物から何かが落ちたのが見えた。
見えたと言うか、光の当たり方で、一瞬キラッと光って見えたのだ。
『何か落としたな…』と思ったが声を出す事もせず、合図を出さず見ていた。

【101号室】【意見・苦情・他言を発さないこと】
契約書が脳裏に浮かんだからだ。
関係ない方が良いのだろう…。
窓とカーテンを一気に閉め、ビーズへと集中を高めた。
『何も考えたくない』
ため息の後、ビーズを手に取る。
考えたくない…。
あの日の2人もふと思い出しそうで…。
ビーズに逃げた。
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