『ペットフード』
「覚えてます。ちゃんと…全部」
雨哥はハッキリ答えた。
覚えている。あの不味さ…。
「覚えろ」って言われたから。
あまりにハッキリ言う雨哥にタキの方が目を丸くする。
雨哥は苺美の赤を見ていた。冷たい目…。

本当に…何なんだこの子は…。
タキの胸が熱くなる。
何なんだ…この子は…。
どうしてこんなにも…。
期待してしまう…。
いつか…いつか私を…。
この子なら…。
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