『ペットフード』
タキは苺美の足首をメスで型抜き、きれいに1枚にした。何の為に?
その手先を黙って雨哥は見ていた。
そんな雨哥に「これ、保管するんだ。アンタんちで」とタキが言い放つ。
ここに来て1番大きな「えっ!?」を言ったかも知れない。保管?コレヲ?
「ほ、保管?!うちで?どうやって…どこに?何で?保管できるもんなんですか?」
一気に質問をする雨哥にタキは少し笑う。
久しぶりの感情だった。
「いい?私もこれを他人にするのは初なんだ。私はあるけど、私以外の誰かに渡す、補完させるのは初めてだ。ほとんどの奴は…」
そこでタキは止めた。
ほとんどの奴は…自ら命を捨てるか、ここから逃げ出そうとしてタキや手伝いの人の手によって消され、同じように “ペットフード”になるから。
ここまで残ったのは雨哥が初だった。
こんなに長い間で初…。
そう思うと他の奴らはなんて無責任なのだろう。自分でやったくせに。
1枚にされた苺美の足首だったモノ。
タキは部屋の隅に置かれたロッカーのような棚のようなケースから何かを取り、手を動かし作業を熟(こな)す。
容器に入れ、専用の道具を使い、密封のような加工をした。
容器の中には少し濁った液体が入っていて、その液体と一緒に苺美の1枚が入れられ“保管”
できる形にされた。
これが…ホルマリン。本当にあるんだ。
感動してしまう。だって…ホルマリンだよ。
その容器をタキは雨哥の胸の前に「はい」と差し出した。
“ありがとう” で良いのか?
その手先を黙って雨哥は見ていた。
そんな雨哥に「これ、保管するんだ。アンタんちで」とタキが言い放つ。
ここに来て1番大きな「えっ!?」を言ったかも知れない。保管?コレヲ?
「ほ、保管?!うちで?どうやって…どこに?何で?保管できるもんなんですか?」
一気に質問をする雨哥にタキは少し笑う。
久しぶりの感情だった。
「いい?私もこれを他人にするのは初なんだ。私はあるけど、私以外の誰かに渡す、補完させるのは初めてだ。ほとんどの奴は…」
そこでタキは止めた。
ほとんどの奴は…自ら命を捨てるか、ここから逃げ出そうとしてタキや手伝いの人の手によって消され、同じように “ペットフード”になるから。
ここまで残ったのは雨哥が初だった。
こんなに長い間で初…。
そう思うと他の奴らはなんて無責任なのだろう。自分でやったくせに。
1枚にされた苺美の足首だったモノ。
タキは部屋の隅に置かれたロッカーのような棚のようなケースから何かを取り、手を動かし作業を熟(こな)す。
容器に入れ、専用の道具を使い、密封のような加工をした。
容器の中には少し濁った液体が入っていて、その液体と一緒に苺美の1枚が入れられ“保管”
できる形にされた。
これが…ホルマリン。本当にあるんだ。
感動してしまう。だって…ホルマリンだよ。
その容器をタキは雨哥の胸の前に「はい」と差し出した。
“ありがとう” で良いのか?