『ペットフード』
★残秒★
まだ苺美は消えない。
不意に不安になり【今何してる?】と琉羽にメッセージを送る。
長い夜でも、琉羽から届く数文字で “大丈夫” になる。
連絡を取り合う。
一瞬で安心する。
“大丈夫” になれる。
それでもまた時より呼ばれる。
あの声で自分の名前を…。
死んでもまだ…。忘れないようにする為にクローゼットの中の…。
きっと声は消したらダメなのだろう…。
少なくとも今はまだ消すなんて許されない。
こんな事、こんな形にしておいて、そんな簡単に呼ばせなくさせるなんて…。
苺美に対してではなく、“人” として受けるべきなんだ。
消したくせに消えてなんて…。
まだ苺美は消えない。
不意に不安になり【今何してる?】と琉羽にメッセージを送る。
長い夜でも、琉羽から届く数文字で “大丈夫” になる。
連絡を取り合う。
一瞬で安心する。
“大丈夫” になれる。
それでもまた時より呼ばれる。
あの声で自分の名前を…。
死んでもまだ…。忘れないようにする為にクローゼットの中の…。
きっと声は消したらダメなのだろう…。
少なくとも今はまだ消すなんて許されない。
こんな事、こんな形にしておいて、そんな簡単に呼ばせなくさせるなんて…。
苺美に対してではなく、“人” として受けるべきなんだ。
消したくせに消えてなんて…。