『ペットフード』
体を引き上げられ、雨哥はタキと琉羽を交互に見る。
「琉羽」の声の後、雨哥の体が引かれ続ける。
「タキさん!」
タキは途中で毛布を手に取り、その毛布と雨哥を連れ、玄関へと向かう。
琉羽はその動きを止めようともせず、ただ見守った。
タキは玄関のドアを開け、雨哥の身体を外へと放り出した。
カチッと音を響かせ、鍵も閉じられた。
「えっ?!何で?開けて!タキさん!琉羽!ヤダ!嫌!琉羽!」
ドアを叩き続けノブも何度も動かす。
開かない、開けてくれない。そんな事分かっている。
けど、こうするしかない。止めるなんて嫌。
何が起ころうとしているの?
嫌。嫌だ。
寒くてなのか、怖くてなのか、不安だからなのか分からない。
ただ震える。
震え続ける雨哥の体がその場に崩れ落ちる。
嫌だ…。
時間の感覚なんて無い。
ただこのドアの鍵が解かれるのを待つだけの秒。
「琉羽…」と何度もずっと呼ぶ。ただそれだけ。
「琉羽」その名前だけ。
「琉羽」の声の後、雨哥の体が引かれ続ける。
「タキさん!」
タキは途中で毛布を手に取り、その毛布と雨哥を連れ、玄関へと向かう。
琉羽はその動きを止めようともせず、ただ見守った。
タキは玄関のドアを開け、雨哥の身体を外へと放り出した。
カチッと音を響かせ、鍵も閉じられた。
「えっ?!何で?開けて!タキさん!琉羽!ヤダ!嫌!琉羽!」
ドアを叩き続けノブも何度も動かす。
開かない、開けてくれない。そんな事分かっている。
けど、こうするしかない。止めるなんて嫌。
何が起ころうとしているの?
嫌。嫌だ。
寒くてなのか、怖くてなのか、不安だからなのか分からない。
ただ震える。
震え続ける雨哥の体がその場に崩れ落ちる。
嫌だ…。
時間の感覚なんて無い。
ただこのドアの鍵が解かれるのを待つだけの秒。
「琉羽…」と何度もずっと呼ぶ。ただそれだけ。
「琉羽」その名前だけ。