『ペットフード』

カーテンを開き窓を開け、見下ろす。
黒いスーツの男性が荷物を抱え、見上げる。
雨哥が琉羽が目を合わせ、微笑んだ。
「愛してるよ」
2人の重なる声に、タキも微笑んだ。
それぞれの仕事に戻る。
ビーズに戻る。
車に戻る。
片付けに戻る。
“其れ” の時は必要な事しか交わさない。
それが “3人の普通”。
忘れない。言わない。3人の共通の普通。
< 250 / 251 >

この作品をシェア

pagetop