『ペットフード』
★疑★
★疑★
「6時」とだけ言い、子供のように眠る苺美の手を握り、微笑む。
本当は可愛いはずなのに。
自分を必要としているだけ。
分かってる。
でも…。
『琉羽だけは』
その言葉1つで、苺美が許せない。
琉羽以外は上げるのに。琉羽だけは駄目なの。
そう思った瞬間、苺美の手を捨てるかのように放し、雨哥はその手を別に伸ばす。
苺美の鞄の中、財布の中。
「あった」
映画館のチケット。
あの日の半券。
あの日見た2人は、この映画を並んで観たのだろう。
チケットの半券をスマホで撮影し、何もなかったかのように元に戻した。
次は琉羽のあの日の半券を見つけてやる。
きっとある。
あそこにあるんだ。
「6時」とだけ言い、子供のように眠る苺美の手を握り、微笑む。
本当は可愛いはずなのに。
自分を必要としているだけ。
分かってる。
でも…。
『琉羽だけは』
その言葉1つで、苺美が許せない。
琉羽以外は上げるのに。琉羽だけは駄目なの。
そう思った瞬間、苺美の手を捨てるかのように放し、雨哥はその手を別に伸ばす。
苺美の鞄の中、財布の中。
「あった」
映画館のチケット。
あの日の半券。
あの日見た2人は、この映画を並んで観たのだろう。
チケットの半券をスマホで撮影し、何もなかったかのように元に戻した。
次は琉羽のあの日の半券を見つけてやる。
きっとある。
あそこにあるんだ。