『ペットフード』
「大丈夫ですよ。私、特に気にならないので。それにお仕事なんですもん。これからも気にしないで下さい。それよりも、ケガしないように気を付けて下さいね」
雨哥の答えに「ごめん」とだけタキは言い、この会話は終わった。

『変な子…』とタキは雨哥を見た。
変だけど、不思議と心は騒がない。
それがなぜなのかは分からないが、一緒にいて平気だった。
他の人と違う何か…。

本当は「お仕事、何してるんですか?」と知りたかったが、聞かなかった。
契約書の内容もあるが、聞いてはいけない、聞かないほうが良いと感じた。
今は…知らなくても良い…そんな気がした。
それより今は、傷の手当てに集中をする。
やっと血が止まり、傷口の手当てに入る。
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