『ペットフード』

ー琉羽の崩ー

ー琉羽の崩ー
出張5日目の深夜。
2:18
ビーズ作業の手を止めた。
スマホに琉羽の表示が出て、メッセージを通知する。
「少し休むか…」
ため息の中、小さく言う。
栄養ドリンクのフタを捻り、一気に飲む。
そしてスマホを手に取る。

琉羽のメッセージに雨哥は嶮(けわ)しい表情を見せた。
何なの?心にノイズが走る。

【こんな時間にごめんね。起きてる?ねぇ、今、苺美ちゃんってどうしてる?どこにいるか分かる?】
そうメッセージが届いていたから。
なぜ苺美の居場所を聞くの?
知ってるんじゃ…。知らない?
一緒にいるんじゃ…ないの?
【どうして?何かあった?】と普通を装い返信をする。
すぐに【今、話せる?苺美ちゃんがいたら止めとくけど】と来た。
雨哥は返信をせず、琉羽に発信した。
少しも待っていられない。自分から動く。
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