(更新停止)時の狭間
「ユウくんもシオンさんも、…?」
発した声は掠れていた。
私だけじゃない。
ユウくんも、シオンさんも。
みんな殺されたというの?
どうして、こんな小さな子どもまで。
くつくつと、シオンさんは笑い続ける。
「誰に、殺されたの…?」
小さく呟かれた言葉は震えていて。
ユウくんは、小さく肩を揺らしていた。
小さな手を強く握って、必死に涙を堪えている。
「まだ何も思い出してないの…。」
どうやって、死んだのか。
それはおろか、誰に殺されたのかさえも、私はなにも思い出せていないのだ。
「頑張るから。キミの事も絶対に思い出すから。」
だから、もう少しまっててね。
そう言って、私は彼の背中を優しく撫ぜた。