(更新停止)時の狭間
 


「ここは、どこ……?」


ぐるりと周りを見渡しても、何も無い。
ただ白いだけのこの空間はどこまでも果てしなく広がっていて。
あるのはベット、一つだけ。
私が寝ていたそれさえも真っ白く、よごれ一つないのだ。

白ばかりの空間に、彼女と私だけが色を持っている。
彼女はよく目立つピンク色の髪を、私は暗めの茶色い髪を。
ここにある色はそれだけ。

こんなの、落ち着かない。


「アタシはここを時の狭間、と読んでるわ」
「ときのはざま…?」


意味が、よく分からない。
分かるのはここが普通では無いと言うことだけ。

首を傾げる私を見て、彼女は楽しそうに口だけで笑った。


「そうねぇ。簡単に言えば、……」


誰が次の言葉を予想したと言うのだろう。
ゆっくりとした口調で、けれど確実に、彼女は私を混乱の渦に巻き込んで行った。


「くゆるちゃんは、死んだのよ」




 
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