塩対応王子様は、幼馴染だけに甘えたい

「もう無理だからっ、馬鹿なの?」

駿を見ると、高校生とは思えない色気が漂っている。

「ねぇ、知ってる?俺がモデルしかやらない訳。」

「ひゃっ」

口を塞いだ手のひらを舐められ、思わず口から手を離すと、耳元で駿が囁く。

駿は今まで俳優の誘いも来ているが、断っていると聞いたことがある。

こんな時に何を話すつもり?

「し、知らない。」

「それはねぇ、凪以外とキスしたくないからだよ。俺の全部は、凪専用だから。」


駿は私の手を取ると、手の甲に口づけを落とし、「ね?」という目で私を見る。


こ、こいつっっ!!!!

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