一夜がつなぐ運命の恋   ~店長の子どもを身ごもりました~
「サンキュー。生き返る。」
ぐいっと一気に水を飲んだ店長。

「トイレ」と立ち上がるものの足元がおぼつかない。

「大丈夫ですか?」
「おう。」
ふらつく足取りのまま、店長はトイレに向かった。
心配になってついて行こうかと思ったけど、迷惑かもしれないととどまる。

でも、時計を見て5分経っても、10分経っても戻ってこない店長に心配になって私は個室を出た。

トイレの方に向かおうとすると、非常口のドアが開いていた。
地上3階のビルの2階にある会場。
開かれたドアから心地よい風が吹いている。

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