一夜がつなぐ運命の恋   ~店長の子どもを身ごもりました~
「麻貴~意識あるか?おーい」
暗い車内に響く声。
思わずにやけてしまう私。

完全に店長が好きだ。

その声で名前を呼ばれるだけで幸せを感じてしまう。

「だめだこりゃ。お前ら誰の歓迎会なんだよー。ほら」
そう言いながらも、碧の隣に座っている私の方に身を乗り出して私の口に水の入っているペットボトルを近付ける。

「いやだっ。碧と間接チューはいやっ。」
酔っている私。失礼とか世間体を考える思考能力はゼロに近い。
「違うよ。んなわけないだろ。碧のは違うやつ。安心しろ。そこは守る。」
訳の分からない言葉が聞こえると再びペットボトルを口につけられる。
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