一夜がつなぐ運命の恋   ~店長の子どもを身ごもりました~
「お前じゃないっ」
タクシーの後部座席。

新入生歓迎会は大盛り上がりで副店長から飲まされた碧と、自主的に酔ってしまった私を、先に酔いがさめた店長が介抱してくれていた。
まだのむと騒ぐ私と碧をタクシーに乗せて、送ってくれている店長。

飲み会の場から一番近いのは碧の家。

「ひどいっ」
「やめろ。気持ち悪いなー。ほら、もっと水のめ。」
のませて。
私は碧と店長を見て笑い続ける。

「眠い」
突然睡魔に襲われて、私は後部座席の隣に座っている葵の方に頭をもたれかからせようとする。
< 125 / 283 >

この作品をシェア

pagetop