一夜がつなぐ運命の恋   ~店長の子どもを身ごもりました~
でも、現実になる可能性は十分にある。

もしも、店長が夕べのことを無かったことにしたいのなら、せめて今だけは無防備な店長の寝顔を記憶にやきつけようと思う。

私は店長の寝顔を見ながら、忘れないようにと自分の心に言い聞かせた。


もしも。

もしも。

夕べが最後じゃなかったら・・・

そんな幸せな想像は、現実が違った時に苦しくなるだけだからと考えないようにしながら、それでも浮かんでしまう温かな光景に、今は現実だけを見ようと何度も言い聞かせる。
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