一夜がつなぐ運命の恋   ~店長の子どもを身ごもりました~
「本物だ。」
「・・・」
「本物の麻貴だ。」
そう言ってじっと私を見つめたあと、店長は「痩せすぎだろ。何キロやせたんだよ。」と私の腰にグイっと手をまわす。

「店長も・・・」
店長も、抱きしめた感じが華奢になったように感じた。

「頑張ったな。麻貴。偉かった。」
頭を撫でられて、私は余計に涙が溢れる。

「覚悟しろ。思いっきり甘やかすって決めたんだから。」
店長は私の肩を抱きながら、停めていた車の方に向かい助手席に乗せてくれた。

運転席に乗り込んだ店長は私にティッシュを渡してくれて、涙を拭いてくれる。
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