一夜がつなぐ運命の恋   ~店長の子どもを身ごもりました~
スーパーで買い物をしてから私のマンションに向かった私たち。
買い物中も店長はかなり過保護であれこれ買い物カゴの中に入れて行くから、私が止めると子犬のような目であれこれ訴えて来る。

反則だ・・・。

「いいから。だめ。こっち。」
車から降りて、買い物した袋を持とうとすると店長にとめられて、伸ばしていた手は店長がギュッと握った。

「気を付けて。ちゃんと足元に集中して歩け?」
マンションのエレベーターに乗り込む時も、降りるときも、店長は私の手を離さない。
「あの・・・鍵だすんで・・・」
私のバックまで持っていた店長に声をかけると、店長は「あーそっか」とバックを広げてくれた。

バックの中にはもらったばかりの妊娠に関する冊子と、もらったエコー写真が入っている。
ちらりと視界に入った写真に幸せな気持ちと不思議な気持ちが入り混じる。
まだ、正直実感がわかない。
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