一夜がつなぐ運命の恋   ~店長の子どもを身ごもりました~
「レモンの方で・・・」
「了解。あんまり冷たいのはよくないから、常温で出すな?あっ。お腹に何かかけたほうがいっか。寝室入るぞ?」
あれこれ動き回る店長。

スーパーで買ってきたものを適当に口にした私たちは、リビングのソファに座りながら話をした。

「しばらくは俺のマンションにいてほしい。何があるかわからないし。そばにいたいし。離れてるのは俺が心配で仕方ない。」
つい最近まで離れ離れだった私たち。
離れるという選択は今、したくない。
「お世話になります」
「麻貴は家事はしなくていい。体調が安定するまでは仕事だって休んでも」
「いやです」
仕事を休むのは嫌だ。
「言うと思った。無理はしないこと。何かあったらすぐに俺に言うこと。」
店長は私がなんというかわかっていたらしい。
「はい」
「俺の車のカギを麻貴に預けるから、仕事中に体調が悪くなったり横になりたいときは車使って。」
「ありがとうございます。」
< 275 / 283 >

この作品をシェア

pagetop