一夜がつなぐ運命の恋   ~店長の子どもを身ごもりました~
「じゃあ、麻貴のかりるわ。」
店長は私のつけていた腕時計を、自分のシャツの胸ポケットに入れた。

「帰りまで交換こな。」
無邪気な笑顔に私の心はさらに高鳴った。

「おはようございます」
その時社員の通用口から声がして店長がすぐに返事をして出ていく。

「鏡でチャックしてからおいで。」
そんな気遣いすら、スマートすぎる。

きっと女性経験が豊富なのだろうと思いながら私は、鼻から息を思い切り吸い込んで店長の後ろ姿を見送った。

開店に向けていつもよりも店員たちは早めに集まった。
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