一夜がつなぐ運命の恋   ~店長の子どもを身ごもりました~
「気分は?大丈夫か?」
アラームが鳴る前にデスクに店長が来た。
「平気です。すみませんでした。」
店長はイヤフォンを通して私に召集がかかりそうになるとすかさずマイクで自分が向かうと言って、私が出なくても済むようにフォローしてくれていた。
しかもひとつひとつこなしていくペースが速くて、一人で余裕で二人分の仕事をこなしてしまう店長の実力に、ほかの社員も驚かされた。
「ほら、氷買ってきた。」
「いつの間に!?」
思わず驚いて立ち上がる私を店長は肩を抑えて再び椅子に座らせると冷たい氷を頭にのせる。
「ダッシュで隣のコンビニに走ってきた。」
少し額に汗をかきながらコンビニの袋から出したばかりの氷を私の頭の上に乗せる店長。
「たんこぶにならなかったか?」
と氷をよけて頭を見つめられて、どきどきしてしまう。
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