一夜がつなぐ運命の恋 ～店長の子どもを身ごもりました～

にやけそうになるのをこらえながら、私も仕事に戻った。

「先輩！！」
「ん？」
「時計、店長のだったんですか！？」
花音が近づいてきて小声で聞いてくる。
かなり興奮状態なのが分かる。
「あー、マネキン業務の一環ね。」
なぜか誤解されないようにと冷静に返そうとする自分に、おかしくなりながらも、花音に感情を悟られないようにする。
「えー！？自分の時計ですよ？あんなイケメンな店長にそんな・・・私だったら一撃です。」
「何よそれ。」
「今日もお客様で店長にピンクの視線を送ってる人いっぱいいましたよ？」
確かに。
私もそんなお客様の視線には気づいていた。