一夜がつなぐ運命の恋   ~店長の子どもを身ごもりました~
時計を見るとすでに日付が変わろうとしている。
ずいぶん前に分析をはじめて準備していたのかと思うと、あっけにとられるくらいの効率のよさだ。

「すごいっすね。いつの間に分析してたんですか?」
碧も驚いたようで店長に真剣に聞く。

「まだまだ若いな。」
店長はもったいぶるように私を碧にふっと笑うと再び真剣な顔をしながらタブレットと見つめ合っていた。

「よし、できた。帰るか。」
すぐに確認作業を終えた店長。
私たちの仕事が無事に終わって、店内の電気を消して帰宅する準備を始めた。

「麻貴、乗ってけよ?」
店長が私に声をかける。
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