一夜がつなぐ運命の恋   ~店長の子どもを身ごもりました~
「彼女がいるのに、勝手に染み抜きしたらやきもち案件かと。」
ごまかしながらも、”未婚”と”彼女がいない”という事実に少し安心する。

「大丈夫だ。そういうのしばらくは無理だな。」
上げては落とされるとはこのこと。
「移動してきたばっかりで、まだまだ働き盛りだからな。せっかくなら結婚したら家庭も大切にしたいし。子供だってほしいから、そう考えると今はタイミングじゃないかと。こんな時間まで家に帰ってこない父親なんて嫌だろ?」
確かに、すでに日付が変わる直前だ。
「そうですね」
適当に返事をしながら、なぜか少しがっかりする自分。

どうかしていると思いながらも、店長の言葉がぐるぐると頭の中をまわった。
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