一夜がつなぐ運命の恋 ～店長の子どもを身ごもりました～

今になって、勝手にむしゃくしゃとした気持ちで仕事にぶつけて早く帰宅しなかった自分を後悔する。

どうしよう・・・。

目の前でしつこく絡んでくるサラリーマンのことなど、半ばどうでもよくなった私。

こうなったら早くタクシーを捕まえてこの場から去ればいい。
そう思いついた私は、大通りに身を乗り出してタクシーを探す。

こういうときに限って、なぜタクシーが捕まらないのだと焦る。

「お姉さん、一杯だけ。お願い。いい？」
サラリーマンなんでもう眼中にない。
『そこから可能な限り離れろ。店舗の隣のコンビニで待ってろ。』
通話を切っていなかったことに気づいて、私はさらに焦る。