いじわる王子は甘々姫と結ばれたい。
✳︎Prologue
「李彩、大好きだよ」
甘い声が耳にかかり、大きく骨張った細い指が、私の唇と顎にそっと触れる。
ふわっと爽やかで甘い香りが鼻を擽り、
ピアノ1オクターブ+3音は届きそうな長い指が、触れていた顎をくいっと持ち上げた。
吸い込まれるように近づいてくる、赤く綺麗な唇。
少し茶色がかった髪は、さらさらで、少し癖がついている。
肌は雪のように白くて、身長は、私が見上げるぐらいに高い。
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