いじわる王子は甘々姫と結ばれたい。
「いいねぇ李彩は、私も皇陽学園入りたかったぁ」


いいなぁ、と彩羽ねぇは小さく溜息をつき、テーブルに肘をついた。


「こら彩羽、行儀悪いぞ。」


彩羽ねぇを優しく(たしな)めた彩佳にぃが、続けて口を開く。


「仕方ないだろ、李彩は推薦で入ったんだ。そもそも(・・・・)が違う」


「ま、まぁまぁ彩佳にぃ、できるものなら譲りたいよ・・・」


本心だ。だって男子と関わらなくちゃいけないんだから。


今までまともに関わってきた男子なんて、彩佳にぃとお父さんくらいだ。

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