アラサーOLは婚約者より身近にいる優しい彼が好き


「なんてね、うそだよ~ん」


 なに、そのオヤジギャグ。

 まったく笑えない……


 ハンドタオルをスーツの内ポケットに入れた課長は、周りをキョロキョロと見回してる。

 そうかと思えば、意識の無い私の寝顔を何も言わずに見つめ始めた。

 ニヤニヤと不適な笑みの課長を、怖くて直視できない。


「今度はなによ……」


 予想が出来ない展開に、幽体離脱したまま見つめる私はドキドキ……

 不甲斐なく、何もできないまま……


 ―― その時、課長が動いた!


 スーツの内ポケットに、再びゴッドハンドの右手をねじ込んでる!

 そして、課長の口からアノ言葉がっ!



「テッテレーッ!」




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