アラサーOLは婚約者より身近にいる優しい彼が好き


「スマートフォン!」


 えっ? 取り出したのは、ただのスマホ!?

 なにそれ? 訳わかんないんですけど……


 頭を横に傾げ、不思議顔の私。

 などと思っていたら、突然の急展開!


「朱美ちゃ~ん!ばぶばぶぅ~!」


 どうして赤ちゃん言葉なのよっ!

 てゆうか、私を名前で呼ばないでくれるっ!



 不機嫌な私の横で、課長が再びまさかの行動!


 唇を突き出した顔を、私の頬に近づけているよっ!



「わわわわっ、誰か助けて~!」


 私の悲痛な叫びは、誰にも届かない。

 無意識のまま眠る自分の体は、逃げることも不可能。



 私の頬に、迫る課長の唇……




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