妖狐の花嫁は月夜を想う

そこには妖狐の階級が書いてあった。

「妖狐に階級なんてあるんですか？しかも1,000年生きると、姿が見えない⁉」

「ははは。面白いね。私達が知っている妖狐は、ほんの一部なのかもしれないね。」

そして私は、仙狐と呼ばれる狐に、目が留まった。

「稲荷神社の使い狐。ほとんどが白狐。へえ。稲荷神社って、狐が神様じゃないんですね。」

「そうなんだ。あくまで狐は、使い者なのだよ。そのほとんどが白狐って言うのも、興味深いね。」

私は増々、妖狐に興味を持った。


「この辺に稲荷神社ってあるんですか？」

「うーん。探せばあるんじゃないかな？全国津々浦々に、稲荷神社はあるからね。」

私はうんと頷くと、早速スマホを使って、稲荷神社を検索した。