もしも、私の背中に翼があったなら。(短編)
仕事が終わり、帰宅した。
今日はりょうは残業みたいで、昨日のようにリビングの電気はついていなかった。
昨日のことのお詫びも含めて
私は晩ご飯にハンバーグを作った。
りょう……笑って食べてくれるかな?
最近、仕事で疲れてて
私の些細な行動にイラっとしてしまっただけだよね?
私たち、まだまだこれからやっていける……?
あんなに優しかったりょうが
あんなに怖い顔をすること。
誰にも言えなかったし、
言えたとしても
自分が好きになった人を最低な男だと
周りに思われたくない気持ちがあった。
だから、りょう…
私はりょうが
もう暴力なんかふるわなくなることを願ってた。
まだ心のどこかで、
りょうを信じてる。
信じて………
いたのに。