もしも、私の背中に翼があったなら。(短編)
『ねえ、りょう。私だって毎日仕事行ってるんだよ?りょうだって仕事の人と連絡取り合うでしょう?勝手に鞄の中とか携帯とか…チェックして………なんか、最近りょう変だよ。』
「変なのはそっちだろ!!」
りょうは
勢いよく私を殴った。
痛い…………
痛いよ
後ろにしりもちをついて
同時に
私の手が当たった写真立てが
棚から落ちた。
音を立てて割れたガラスの中には
私とりょう
2人が笑ってる写真。
「昨日、知ってる男とはきれって言っただろ?お前嘘ついたのか?」
りょうは私の服を引っ張るように掴んだ。
『やめて!!痛いよ、りょう……最近すぐに暴力………お願いだから…』
「美沙が悪いんだろ!!」
りょうは何度も
何度も
私を殴ったり突き飛ばしたりした。