もしも、私の背中に翼があったなら。(短編)
どうしよう…
荷物を全部まとめていたら
りょうは起きてしまう。
私はりょうが起きないように、静かに最低限必要な物を鞄に詰め込んだ。
「美沙。」
飛び上がるほどびっくりして
後ろを振り返ると
りょうがすぐそこに立っていた。
「お前……何してんの?」
『…りょう…あのね、』
「昨日どこ行ってたんだよ、なあ!」
りょうは私が持っている鞄を床に投げつけた。
『りょう…話を聞いて。』
「話?俺は昨日どこ行ってたのかを聞いてんだよ。」
怖い
また殴られる
『りょうお願い!…………もう嫌なの。怖いの。お願いだから、別れてください。』
「別れる?何言ってんだよ!!!」
『きゃあ!!!!』