もしも、私の背中に翼があったなら。(短編)
「美沙ちゃん………本当に??」
『はい…。』
「やっべえ………嬉しすぎて泣きそう。」
向井さんはもっと強く私を抱き締めた。
私も向井さんの背中に手を回す…
仕事を始めた時からずっと
信頼できる先輩だと思っていた。
何かあるたびに、私のことを気にかけてくれて
私が落ち込んでる時や悩んでいる時は
必ず気付いてくれた。
りょうのことがあった時も
向井さんがいてくれたから
落ち着くことができた。
思い返せば
いつもそばにいてくれたのは
向井さん、あなただった。
私はこれからこの人と
一緒に歩いていきたい。
『向井さん…ずっと一緒にいてください。』
「うん。ずっと一緒にいよう。」