もしも、私の背中に翼があったなら。(短編)
ゆっくりベッドに倒れこみ、
裸になった私たちは
1つに結ばれた。
向井さんに腕枕をしてもらって
幸せで心地よい時間を過ごす。
「眠かったら寝てもいいよ。」
『うん、大丈夫。』
向井さんは腕枕していないもう片方の手で
私の髪をそっと撫でる。
「美沙ちゃん…愛してる。」
『向井さん、私も。』
「向井さんじゃなくて、名前で呼んでみてよ。」
『広樹…くん…』
笑いだす私に、一緒になって笑う向井さん。
始まった新しい幸せ…
もうここから離れたくない。
ずっとここにいたい。
向井さん、あなたがいるこの場所に。
ずっと
居たかった。