もしも、私の背中に翼があったなら。(短編)
沢田くんに直すことなんかできないところを
たくさん指摘した。
これで絶対諦める。
そう思ってた。
でも、次の日
私だけでなく学校全体が
度胸をぬかれた。
「りょう、お前どしたんだよ??その髪!!!」
「嘘ーっ!!!りょう君別人みたい!!」
彼は
長かった髪を短く切り、
色は金髪から濃い茶色へ変わっていた。
ピアスの数は減り、
きちんと制服を着こなして……
私の理想通りの男性に変身していた。
「どう?美沙ちゃんのタイプに近づけてる??」
彼は爽やかな笑顔を私に向ける。
それからも彼は
いつも真っ直ぐに私に想いをぶつけてきて
私はそんな彼の強い想いに負けて
彼と付き合い始めた。